はじめまして、LDIのモバイルアプリエンジニアの阪口 祐香です。
開発をやっているとmacOSを過去のバージョンに戻したい場合があります。
Time Machineが利用できる場合は良いのですが、そうでない場合は工場出荷時の状態に戻してから作業する必要があります。
今回はBig SurからCatalinaへダウングレードしたのですが「インストールの準備中にエラーが起きました。このアプリケーションをもう一度実行してください。」のエラーが発生して思ったより大変だったため、解決方法を記事にしてみました!
※この記事はIntel プロセッサのMac端末について記載しています。Apple シリコンのMac端末向けの内容ではありません。
事前準備
以下を準備します。
- フォーマット済みのUSBメモリ(16GB以上推奨)
- 必要なデータのバックアップやMac端末をフォーマットする前に必要な作業
作業手順
1. App StoreのCatalinaをダウンロード
apps.apple.com上記のリンクからmacOS Catalinaをダウンロードします。
2. USBメモリに起動可能なインストーラを作成する
ダウンロードしたmacOS Catalinaのcreateinstallmediaを利用して、USBメモリに起動可能なインストーラを作成します。
ターミナルで
cd /Applications/Install\ macOS\ Catalina.app/Contents/Resources/ sudo ./createinstallmedia --volume /Volumes/(USBメモリの名前)
を実行すると、USBメモリに起動可能なインストーラが作成されます。
作成が完了すると、USBメモリの名前が Install macOS Catalina
にリネームされます。
結構サイズが大きいため、容量に多めのUSBメモリが必要になってきます。
3. macOS Catalina インストール前の準備
以下を実施します。
Mac端末を再起動
再起動中に Command + R キーを押下でmacOS 復旧ユーティリティ を起動
ディスクユーティリティ で HDD を APFS でフォーマット
画面左上の ユーティリティ > 起動セキュリティユーティリティ で ファームウェアパスワードを有効化(USBメモリのインストーラを起動できるようにするため)
4. macOS Catalina のインストール
以下を実施します。
Mac端末を再起動
再起動中 Option キーを押下
Install macOS Catalina を選択して Catalina がインストールできる macOSユーティリティ を起動
ディスクユーティリティ でフォーマットされていることを確認
画面左上の ユーティリティ > 起動セキュリティユーティリティ で ファームウェアパスワードを無効
macOSユーティリティに戻り、「macOSインストール」で Catalina のインストールを開始
しばらく Catalina のインストールが完了するのを待ちます。
5. Catalina の追加アップデートをインストール
https://support.apple.com/ja_JP/downloads/macos からインストールした Catalina のバージョンの追加アップデートをインストールします。
インストールすることで、OSバージョン公開後に対応された脆弱性やバグ修正が反映されます。
ダウングレードで必要な手順は以上です!
感想
最初はUSBメモリ無しでCatalina へダウングレードできないか模索してみましたが、断念し今回の方法でダウングレードに成功することができました。
当初の想定に対し、macOSのダウングレードに時間がかかりすぎましたが、無事 Catalina に戻すことができてよかったです。